IR(投資家情報)

代表メッセージ

バランスのとれた研究開発投資が
当社グループの長期成長のエンジン

2001年から我が人生をかけたジーエヌアイグループに皆さま方に関心をお示し頂き、また投資をして頂いたことに深く感謝申し上げます。当社グループは、2007年に東京証券取引所マザーズに新規上場以来、成功と共に、時に、挫折も味わって参り、さらには、株価の乱高下にも遭遇しました。しかしながら、その後も新薬開発を着実に進めるという企業戦略を忍耐強く実行しております。

当社グループは、開発レベルの向上、法令順守、予算管理の3つの主軸を持ち、将来の成功のために真摯に取り組んでおります。

まず、第一に開発レベルの向上です。一般的に新薬の開発には10年以上の開発努力と莫大な費用が必要となります。また、長期にわたる開発に加えて、臨床試験に進んでも規制当局の新薬承認を勝ち得る確率は20%以下です。創業当初から、私は、世界的展開に先立ち、中国において治験を進めるべきというビジネスモデルが有効であると信じており、これが適切なビジネスモデルであったことを当社グループの活動を通じて立証することができました。
このビジネスモデルに沿って、当社グループの貴重な研究開発費用を最大限効率的に支出することで、単一薬剤開発に限定されることなく、いくつかの創薬候補物を同時に開発することで新薬承認の成功の確率を高めると共に、開発のリスクを最小限に留めて参りました。当社グループの医薬品パイプラインは、将来の成長への基礎であり、会社としての本質的価値であると信じておりますが、開発中の新薬の価値は一般の方々には中々見えづらいところがあると認識しております。しかしながら、各治験段階並びに開発地域において、自社開発を継続するか、あるいは資金還流を考えてライセンス・アウトをするかの選択を注意深く検討しております。

また、当社グループは多言語環境下で、最も効率的な運営ができるような組織構成を採用しております。また、当社グループの研究陣は、ハイレベルな論文を多く投稿し、国際特許を取得、さらには当社グループにとって最も重要な薬剤候補物の各種承認を取得することができ、製薬業界で最も高いレベルにあると自負しております。このレベルを維持するためにも、ハイテク産業において人材が原動力となるため、人材への投資は当社グループの最優先課題と考えており、来る将来に向けて、新たな目標である完全統合型の組織形成に資するよう、販売、製造、治験、事業開発分野の人材を積極的に採用しています。

次に、法令順守ですが、当社グループの全ての子会社において法令を適切に遵守していることが確認されており、グループ全体でJ-SOXの内部統制システムを実行しております。 さらに、2015会計年度末からIFRS基準の適用を予定しております。当社グループの財務諸表は業界でも評価の高い国際的な監査法人により監査されておりますし、重要な情報は適時開示しております。

最後に、予算管理ですが、当社グループの予算管理は厳格に実行をしております。2008年から2009年にかけて当社グループが財務危機に瀕した経験を通じて、厳格な予算管理は、より安全な経営をする唯一かつ最重要な要素であると認識しております。

しかしながら、同時に将来の超大型新薬への投資も必須であり、これ無くしては、いずれ、競争優位性を失うことになります。当社グループは長期的に健全な財務状況を保ち続けるためには、単年度予算上で投資効率と研究開発費用を均衡させることが必要で、バランスのとれた支出が株主の皆さまの最も利益となると考えております。

このように、各種の取り組みを着実に進めておりますので、ご信頼頂けると幸いです。

当社グループの社員及び役員は、日本、中国、米国の異なる言語の人員で構成されておりますが、株主の皆さまへの利益還元達成を共通の目標とすることを共有しております。 ジーエヌアイグループのCEO兼株主である私としましては、当社グループは世界規模の製薬会社にまで拡大発展する潜在能力を有していると信じており、その目的意識はゆるぎないものであります。

取締役・代表執行役社長兼 CEO
イン・ルオ(Ying Luo)