プロダクトパイプライン

F351

適応症

肝線維症等

用途

日本、中国をはじめとするアジア諸国において肝硬変の主たる原因は、B型肝炎ウイルス(HBV)及びC型肝炎ウイルス(HCV)による感染です。F351はジーエヌアイグループの子会社である上海ジェノミクス有限公司で新たに開発された化合物で、動物実験等の非臨床試験及びこれまでに行われた臨床試験の結果により肝臓の線維症もしくは肝硬変を予防または治療する効果が認められております。

中国において、肝疾患はいわゆる「国民病」です。継続的なウイルス肝炎の結果として肝線維症になり、その後、適切な改善の手を打たなければ長期的に病状が悪化し、死に至る場合もあり得ます。

臨床開発

F351については、中国において、安全性試験、や薬理試験、毒性試験などを実施しております。これらの非臨床試験の結果を取りまとめ、2006年12月に新薬治験申請(IND)を行い、2007年12月より開始した第1相臨床試験を終了し、2014年6月に第1b相臨床試験を終了しました。

その後、第2相臨床試験を行うべく、2013年6月に第2相臨床試験申請書を提出、2014年7月第2相臨床試験実施について許可を取得し、2015年6月に第2相臨床試験を開始、2020年8月に第2相試験を終了、2021年1月より、第3相臨床試験を開始、2023年10月に第3相臨床試験の目標被験者登録が完了し、2024年末もしくは2025年初には、第3相臨床試験のトップラインデータを入手出来る予定です。

なお、中国国家薬品監督管理局は、2021年3月、F351を「画期的治療薬」に指定しております。

この他、肝線維症と類似する腎線維症についてもF351の有効性を確認するための各種動物実験を行い、F351は腎線維症に対しても優れた特徴を示しており、将来有望な新薬となることを期待しているところです。