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2022年度第3四半期決算説明会 質疑応答(Q&A)の概要

(2022年11月17日開催)


本資料に記載されている当社の現在の計画、見通し、戦略などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しです。

将来の業績に関する見通しにつきましては、現時点で入手可能な情報から得られた当社経営者の判断に基づいています。実際の業績は、さまざまなリスクや不確実な要素により、これら業績見通しとは大きく異なる可能性があるため、これら業績見通しに依拠した投資判断を行うことはお控え下さいますよう、お願いいたします。

実際の業績に影響を与えうる重要な要因には、当社グループの事業領域を取り巻く経済情勢、市場の動向、世界情勢などが含まれます。

本資料と2022年12月期第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)の内容に相違があった場合、短信の内容が優先されます。

見通しや仮定の数値は、端数処理を行っております。


Q1: F351の(被験者)登録を完了する予定はいつ頃ですか?

A1: F351被験者登録については、2023年前半に完了することを目標にしています。中国における新型コロナウイルス関連のロックダウンにもかかわらず、被験者の登録はスケジュール通りです。結果の収集には約52週間を要します。肝線維症治療薬のほとんどは安全性に関する懸念のために失敗していますが、(F351は)これまでのところ安全性に関する問題は報告されていません。

Q2: 香港証券取引所はまだ北京コンチネントの上場先の第一選択肢ですか?

A2: 大変申し訳ございませんが、北京コンチネントは現在、沈黙期間にありますので、この件に関してはお話することがかないません。時機が来ましたら、状況を開示させて頂きます。

Q3: EPSグループとの合弁会社は初年度、売上高と利益にどのような影響を与えますか?

A3: 影響は軽微ですがプラスであることを見込んでおり、2023年の予想に含める予定です。この合弁は、日本での事業再構築のきわめて小さな一歩ですが、Berkeley Advanced Biomaterials(BAB)の事業との相乗効果を日本国内外で見込んでいます。これは、外国の医療機器会社が日本市場に参入するのを支援する、(日本の)規制に関するコンサルティング事業であり、新たに一から構築するのではなく、むしろ、20~25の(既存の)海外顧客と、日本での販売を認証されたクラスⅠ~Ⅳの製品とを有する、確立された事業です。

Q4: 2023年の目標の一つは、収益性を高めることとなっていますが、これは、営業利益率を高めることを意味するのでしょうか。

A4: 当社グループの目標は常に利益を増加させることでした。COVID-19により中国で直面する課題のため、2023年(の業績)を正確に予測することは困難ですが、最近の営業利益率の水準は12%前後であるため、それが目標とする水準となります。当社グループは、トップライン(売上収益)とボトムライン(親会社の所有者に帰属する利益)に焦点を当てております。これらの間の利益は、しばしば、為替やCOVID-19によるパンデミックなど、当社グループのコントロールできない費用に依存するからです。

Q5: 損益に及ぼす通貨変動の影響はどれくらいですか。

A5: 為替レートの影響を皆様が試算できるよう、以下の情報を共有いたします。当社グループ最大の子会社北京コンチネントの今年の売上収益は、人民元ベースで21%、日本円ベースで39%、前年比で増加しました。BABは、前年比において米ドルベースで12%、日本円ベースで35%増加しています。

Q6: GNIの2021第3四半期累計の実績と、2022年度通期予想を更新したものとを比較すると、第4四半期の金融収支には6億円ほどの差があると思われます。第4四半期にはそんなに多くの金融費用を見込んでいるのでしょうか。

A6: 金融収益及び費用の第4四半期の見込みとしては、Cullgen支払利息約4億円、為替差損及びその他の費用約2億円を想定しています。但し、今後の為替変動によってはこれらの見込みに大きな変動が生じる可能性があります。

Q7: Cullgenの研究開発費用は、(以前の増資の際の)目論見書に開示されたものよりも低いようですが、なぜですか?Cullgenに出資した他のプライベート・エクイティ・ファンドから、研究開発により費用をかけるよう圧力はないのでしょうか?

A7: 反対に、Cullgenは、ほとんどのプライベート・エクイティ・ファンドから、現在資本市場のバイオテクノロジーセクターの状況が厳しいため、研究開発費に関して慎重であるよう助言を受けています。しかし、困難な市場環境にもかかわらず、Cullgenは国際的なプライベート・エクイティ・ファンドの注目を集めています。蛋白質分解薬は画期的であるがゆえ、このモダリティのすべての物理的および化学的特徴を理解するために、注意深く(研究開発を)進めなければなりません。当社グループの進め方は正しいと信じており、より多くの資金を費やし、臨床試験で問題に直面している同業他社とは異なります。

Q8: 美容よりも医薬品分野に集中するべきではないでしょうか?

A8: 生体材料事業は、当社グループにとってキャッシュ・カウ(安定した収益の見込める事業)であり、安定性・安心のみなもとである一方、医薬品事業が(当社グループの)成長を支えています。生体材料事業のおかげで、Cullgenの創薬プラットフォームに資金を安定して供給する心配をすることなく、安心して創薬活動を行うことができます。新しい美容事業は、BABの既存技術を活用しているため、コストがあまりかからず、最初から収益性が高いと期待しています。BABは、整形外科のインプラントで使われるのと同じナノ粒子技術を使い、皮膚充填剤を開発しました。これは(整形外科のように)骨の隙間を埋めるのではなく、皮膚の下に適用されます。従って、これは化粧品ではなく医療機器製品です。また、2021年8月、2022年3月にも、ヘルスケア製品に注力することを開示しております。

Q9: 美容業界への進出に関して、BABは美容製品の開発・製造を行うのですか?それとも他社製品の流通を担うのでしょうか?

A9: BABは、これまで骨に適用されてきたナノ構造生体材料で有名ですが、現在では皮膚充填剤に適用することができます。これは同じ事業であり、BABの技術プラットフォーム上に構築されますが、先日新たに投資した上海睿星医療器材有限公司によって開発、製造、販売されます。美容事業は、当社グループの生体材料事業に新たな成長をもたらしてくれるでしょう。

Q10: アメリカでのブリッジング試験とは何ですか?第II相の臨床試験を飛ばして、第III相にすぐ行くということですか?それとも、中国での臨床研究を活用して進めていくということですか?

A10: 当社グループは、ヨーロッパ系人種とアジア系人種の違いを理解するために、F351の第I相でブリッジング試験をすでに行っています。B型肝炎に起因する肝線維症からNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)に起因する肝線維症へと適応症を変更しますので、第II相(臨床試験)は行わなければなりません。米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)は、NASHのための薬物を開発するための広範なガイドラインを有しており、当社グループの投資が効率的になるように、(臨床試験の)あらゆるステップをFDAと確認することが重要です。FDAとの当社グループの臨床前相談は終わりに近づいています。しかし、以前に述べたように、当社グループとしては、米国における臨床開発に関連するリスクを低減するため、(臨床開発の)概念を実証した結果をまず中国において取得することを目標としています。

Q11: ClinicalTrials.govによると、第II相臨床試験と第III相臨床試験の違いは患者数のみのようですが、他に違いはありますか。

A11: 第Ⅱ相臨床試験では、90mg用量群が最も反応が良く、かつ安全だったため、第Ⅲ相臨床試験では、その用量群の被験者数を第II相と比較して3倍に増加させました。それ以外では、第Ⅱ相と第Ⅲ相の間に大きな違いはありません。